自由対流圏における浮遊微生物群集の特性評価および種組成解析

1.氏 名:松木 篤 Atsushi MATSUKI
2.所 属:金沢大学 Kanazawa University
3.共同研究者氏名・所属:
小林史尚 Fumihisa Kobayashi, 金沢大学 Kanazawa University
牧輝弥 Teruya Maki, 金沢大学 Kanazawa University


4.研究テーマ:
自由対流圏における浮遊微生物群集の特性評価および種組成解析

5.研究結果の概要:
富士山山頂(観測所)にて,2015年7月24日の夜間午前4:15から5:15(日の出前)および早朝6:25から7:25(日の出後)、各1時間の2回、独自に開発したバイオエアロゾルサンプラーを用いて大気中の生物粒子を直接採集した。今後、次世代シーケンス等を用いて、大気エアロゾル中の生物分析を実施する予定である。
このほか、7月24日から8月19日にかけて、顕微ラマンおよび電子顕微鏡による個別粒子観察用試料を山頂で朝夕12サンプル、7月24日の下山途中に計6サンプルそれぞれ採取した。
現在、粗大粒子の顕微ラマン分光法による個別粒子の化学分析が進行中であり、その一例を図1に示す。同様の粒子は比較的多く観察されているが、現状、有機物や硝酸塩を示す明確なピークは検出されていない。引き続きサンプルの分析を継続する予定である。

図1: 富士宮口登山道6合目付近で採取した粗大粒子の光学顕微鏡画像 (A)、ラマン顕微鏡マッピング画像 (B)、およびラマンスペクトル (C)
図1: 富士宮口登山道6合目付近で採取した粗大粒子の光学顕微鏡画像 (A)、ラマン顕微鏡マッピング画像 (B)、およびラマンスペクトル (C)