簡易モニタリング機器「HALKA」の越冬観測試験

 

遠藤 周  Amane ENDO

東京大学大学院農学生命科学研究科農学国際専攻 

Department of Global Agricultural Sciences, Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo

 

共同研究者

伊藤哲 X-Ability

 

研究テーマ

簡易モニタリング機器「HALKA」の越冬観測試験

 

研究結果の概要

 

昨年に引き続き、再度簡易通信モニタリング機器『HALKA』の試験を行なっている。
昨年度は、①冬季の寒冷な環境下において電圧が低下してしまい、2月頃にデータの採取ができなくなったことと、②その状況から太陽光発電を行い復帰したものの、HALKA内の時計が狂いデータが取れなくなってしまったことの二点により、越冬観測は出来なかった。
そこで今年は、①データの送信間隔を、8、9月は0時、8時、12時の1日3回、10月以降は8時、12時の1日2回に限定して電力消費を抑え、②もし電圧が一度低下しても太陽光による再充電が行われればまたデータの記録が可能となるようファームウェアを改良した。
また、夏季においては、HALKAと屋外に設置した気象測器とにより、気象要素のリアルタイムデータを取得することができ、富士山測候所における他の研究にも役立てていただけている。

観測データの公開

 

以下のページで2台とも観測データを確認できる。

http://npo.fuji3776.net/cug/weather_data_monitoring2018.html

 

また、数値データは以下のページからダウンロードできる。

 

・夏季(7/13~8/22)の屋外観測 

http://npo.fuji3776.net/cug/data.html

device timestampが観測時間を示す。また、各valueは以下の観測値を示す。
  value1 日射(W/m2)
  value2 降水量(mm/h)
  value3 落雷数(回)
  value4 風速(m/s)
  value5 風向(度) (設置時の方位合わせ不備のため、0°方位は不明。)
  value6 瞬間最大風速(m/s)
  value7 気温(℃)
  value8 蒸気圧(kPa)
  value9 気圧(kPa)

 

・越冬観測試験継続中(7/13~) 屋内 

接続したセンサVP-4(ATMOS14)(温度 湿度 気圧)

http://fewls.x-ability.jp/static/chart.html?sensor=VP-4&imei=860585003206389

各valueは以下の観測値を示す。

value2 温度(℃)

value3 相対湿度

value4 気圧(kPa)

 

現在屋内で越冬観測中のHALKAのバッテリー電圧の推移は以下のようになっており、順調にデータの取得に成功している。


 水色が今年度の推移。オレンジ色が昨年度の推移。
水色が今年度の推移。オレンジ色が昨年度の推移。